「フコイダン」とは、昆布やワカメ・モズクなどの褐藻類の表面を覆う「ヌルヌル成分」に含まれる硫酸化多糖類です。いわゆる、食物繊維の一種です。 フコイダンは、海藻が潮流や砂・紫外線などの外的刺激から自らを守り、乾燥や細菌を防ぐバリアの役目を持っています。また、ダメージを受けた組織を自ら正常な状態に戻す機能を備えています。
-腫瘍細胞のアポトーシス誘導作用-
近年、渇藻類に特徴的に含まれる“フコイダン(※1)”にアポトーシス誘導作用があることが明らかになっています。この優れたバリア機能と自然治癒力が、わたしたちのカラダをしっかり守り、免疫力をアップさせてくれます。
(※1) 抗肥満・抗糖尿病・抗癌・抗酸化・細胞賦活に関して、鳥取県産業技術センターと共同研究。
フコイダンには免疫強化作用があります。人間の自然治癒力を回復して、体質を改善します。フコイダンの摂取により、免疫細胞のひとつであるNK細胞(人間の免疫システムをつかさどる重要な免疫)の活性化が期待できます。また、フコイダンが小腸を通過する際、小腸の表面にある腸管組織(パイエル板)を刺激することで免疫力が高まるとされています。
フコイダンは体内の粘膜を保護する役目をもっています。フコイダンの粘りの素である硫酸基が胃の粘膜を刺激し、胃を活性に動かしてくれます。また、胃潰瘍などの原因の一つといわれるピロリ菌を減少させます。フコイダンの硫酸基が胃の粘膜の硫酸基の代わりとなってピロリ菌を吸い付け、そのままピロリ菌を腸へと押し流します。また、食物繊維であるフコイダンは、免疫細胞がもっとも多く集まり、免疫機能に大きく関わる腸の状態を整える作用もあるとされています。
フコイダンの原料である、褐藻類は、表面のヌメリ成分によって自らをガードしています。細菌をよせつけず、強い太陽や紫外線によって発生する活性活性酸素をバリアする抗酸化作用をもっています。活性酸素はからだの内側を老化させます。血管を詰まらせ、血流を悪くしたり、からだを錆びさせます。フコイダンの抗酸化作用は錆びないからだづくりをサポートします。
体に備わっている免疫機能は、細菌やウイルスといった異物から体を守ると同時に、アレルギー反応を起こすことがあります。体内に異物が入ってくると、その異物と結び付く抗体がつくられます。それら抗体のうち、アレルギー反応に関わるのが「IgE」といわれる抗体です。フコイダンは免疫機能を整え、「IgE」の過剰な生成を抑える働きがあるとされる抗アレルギー作用、また近年HGF(肝細胞増殖因子)の産生を誘導する作用があることが明らかとなりました。
HGFは、肝臓細胞の再生のほか、あらゆる器官の組織や上皮細胞の再生に作用します。
傷ついた肝臓細胞の修復に働きかけることで肝機能向上作用をはじめ抗腫瘍・抗転移作用、抗菌作用、抗血液凝固作用、コレステロール低下作用、血圧上昇抑制作用、育毛作用、血糖上昇抑制作用、保湿作用、中性脂肪抑制作用、抗ウィルス作用、ダイエット作用など多数の機能が明らかになっています。
また、1996年、55回日本癌学会で
“フコイダン”が唯一ガン細胞を減少させるアポトーシス作用を持つことが明らかに!
フコイダンの含有量や組成は、海藻の種類や生育環境、抽出方法等によって異なります。高分子であること、硫酸基(※2)の結合含量が高いことがヌルヌル成分フコイダンの有用性の目安です。
※2 : 硫酸基=人間の胃の粘膜に粘性があるのは、硫酸基の存在です。
弊社のフコイダンは、トンガ王国産の希少なモズクを原料とした、独自の抽出方法による硫酸基の結合含量が13%以上のフコイダンです。
トンガ王国産モズクは希少種で、ミネラル豊富な南太平洋の海で育ちます。水質汚染の少ない環境で、モズクはサンゴ礁の美しい海によって育まれます。同時に、強い紫外線と激しい潮流にもまれて生き抜くために必要なフコイダンを自ら作り出しているのです。トンガ産モズクのフコイダンの含有量は日本近海でとれるモズクのなんと約2~3倍にもなります。 トンガに自生するモズクは、この海域にのみ育成できる稀小種で、分類学的には新種の可能性が非常に高いとも言われています。収穫されたモズクは、現地で異物を除去したのち、日本国内の工場で独自の特許技術により抽出されます。ヒ素及びヨードを除去するなど、より安全な品質づくりを心がけています。
トンガ王国産「フコイダン」と他社フコイダンを比較した結果、あらゆる面で、当社の取り扱うトンガ王国産フコイダンの効果 が高いことが明らかになりました。トンガの海で生まれ育った海の恵み「フコイダン」が、新たな可能性を与えてくれます。
各乾燥モズク由来 硫酸基&フコース量 |
モズクの種類 | 硫酸基(%) | フコース(%) |
---|---|---|---|
MH社 Oモズク | 9.2 | 5.3 | |
HG社 Oモズク | 4.6 | 17.6 | |
トンガモズク | 18.3 | 52.9 |
素材の異なるフコイダンの違いは、構成している糖と硫酸基の割合もありますが、決定的な違いは「分子量の違い」です。
原料 | 分子量 |
---|---|
トンガ産モズク | 平均50万 |
沖縄産モズク | 28万 |
ガゴメ昆布 | 20万 |
トンガ産モズク由来フコイダンは、「高い粘性」があります。
原料 | 粘度※1%溶液 |
---|---|
トンガ産モズク | 800mPa・s |
沖縄産モズク | 7.5mPa・s |
ガゴメ昆布 | 10mPa・s |
Q1.フコイダンってなんですか?
モズクやコンブ、ワカメなどの褐藻類やナマコの表面に含まれるヌルヌル成分のことです。陸上では、カエルの卵のゼリー質にしか見つかっておりません。
Q2.フコイダンの種類によって違いはあるのですか?
モズクやワカメ・コンブなどの種類によるフコイダンの効能には大きな差はありませんが、フコイダンの抽出のときに13%~20%ある「硫酸基」をはずさないということが重要です。ここでいう硫酸基とは劇薬である硫酸の元になっている成分で、単体で存在する時は劇薬にもなりますが、有機物と結合した状態を「硫酸基」といいます。我々の研究によると、この「硫酸基」が13%以上結合していないとフコイダンの機能を十分に発揮しないと考えています。
Q3.モズクを食べるだけで効果はありますか?
もちろん効果はありますが、健康や病気の予防・治療を目的にフコイダンを摂取しようとすると、大量のモズクを食べ続けなければなりません。(一般的にモズク1kgからフコイダンが4gほどだと言われています。)これは、栄養のバランスが偏ったり、塩分の過剰摂取などにもつながります。さらに大きな問題として、モズクをたくさん食べたとしても、残念ながら私たち人間の身体にはモズクなどの海藻を分解する酵素を持ち合わせていないため、フコイダンは体内に消化吸収されずに、ほとんどが体外に排出されてしまうのです。
Q4.癌治療に効果がある、「アポトーシス」ってなんですか?
生物のすべての細胞は、自分自身を死滅させる(自殺する)スイッチを持っています。(ガン細胞も同様)例えば、オタマジャクシがカエルになるときしっぽがなくなるのは、しっぽの細胞が自ら死滅(自殺)するからです。こうした細胞の自滅(自殺)作用を「アポトーシス」といい、あらかじめ遺伝的プログラムの中に組み込まれているという意味で、プログラム細胞死とも呼ばれます。しかし、ガン細胞はアポトーシスを忘れた異常な細胞なので、自然死しないでいつまでも生き続けます。(転移・再発)そこで、ガン細胞にアポトーシスを引き起こすことができれば増殖を止めて、ガン細胞を自然死させることができるわけです。そのため、フコイダンが、ガン細胞にアポトーシスを誘導できる物質・近年有力な抗ガン剤候補物質と考えられ様々な研究が進められています。
Q5.海藻類によるヨードの過剰摂取につながりませんか?
甲状腺ホルモンは、体の代謝・精神活動・成長などを活発にする重要な働きがあります。ヨードは、甲状腺ホルモンの主原料で、体に必須の微量元素です。不足しますと、甲状腺機能低下症になり、成長障害・全身倦怠感・無気力・寒がり・皮膚乾燥・脱毛・浮腫などの症状が現れます。
一般に、ヨードを含む食品の摂取が推奨されますが、ヨードの必要量は、1日約0.1mgと微量です。海藻類は、ヨードを豊富に含んでいます。昆布の佃煮1g中に約1.3mg、昆布だし10ml中に0.5mg、ひじき1g中に約0.4mg、わかめ・海苔は1g中に約0.1mgのヨードを含有します。日本人は、日常的に海藻類を食べる習慣があるため、通常、ヨード欠乏症は見られません。
しかし1日3mg以上のヨードを摂り続けますと、甲状腺障害が現われる可能性があります。橋本病(=慢性甲状腺炎、リンパ球による甲状腺組織の過剰攻撃)、バセドウ病(=甲状腺機能亢進症、甲状腺ホルモンが過剰につくられる)などが悪化したりしたりする場合があります。
フコイダンのモズクを原料とするものにはごく微量しかヨードは含まれていませんが、メカブや昆布由来のものは多くのヨードを含む場合がありますので注意が必要です。ミトコンのトンガ産フコイダンはヨードを除去していますが含まれていた場合でも大体300μmgくらいとされていますので安心して飲用できるかと思います。しかし、上記病気関連に当てはまる方、ヨードに注意が必要の方は医師・薬剤師等の専門家に必ずご相談ください。